最強総長の愛するボディガード
「父さんが心配とか言って譲らないんだよ」
「なるほどねっ、さすが親バカ弥生さん」
「いい加減子離れして欲しいけどな」
「ふふっ、いいじゃんいいじゃんっ、素敵だよ!飴奈(あめな)二人にはずっと仲良しでいて欲しいっ」



飴奈さん?は、前総長の弥生さんと面識があるみたい。



二人には仲良しで……って、きっと弥生さんはたくさんの人から慕われてるんだろうなぁ。



弥生さんの柔らかい雰囲気を思い出して温かい気持ちになっていると、飴奈さんが「はいは〜い!」と言って手を挙げる。



「みんな自己紹介しよっ。飴奈は土井飴奈(どいあめな)、高校一年生の十五歳だよ!心羽ちゃん、仲良くしてねっ」



そして私の両手を取ってブンブンと縦に振る。
それと共にツインテールに結ばれている白とピンクのツートーンカラーの髪が揺れ、彼女の顔の周りを飛び跳ねた。
それがなんとも新鮮で可愛らしくて、思わず頬が緩んでしまう。
友達がいない私は、学校に通っていても同年代の子と話す機会が滅多になく、友達ってこういう感じなのかな、と想像せずにはいられない。
そうしているうちにいつの間にか手は離れていて、自己紹介も続いていく。



「私は海野蘭(うみのらん)。飴奈の一個上だから高二の十六歳。大変なこともあるかもだけど、私らも強いから安心して?」
「んじゃ!俺は霧島颯(きりしまはやて)。学年は蘭と同じだけど、俺はもう誕生日来たから十七。舌ピとか色々開けてて怖がられること多いけど、全然そんなことないからな!なぁ結斗?」
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