最強総長の愛するボディガード
お父様がこんなに怒ってるの、初めて見る……
でも仕方ないよね。
任務失敗、それも護衛対象に怪我をさせたんだから。
もう起こってしまったことはどうにもならないけど、とりあえず謝らないと……っ
「申し訳……」
「心羽のせいです!」
………え?
瑠奈のその言葉に、私は頭を下げたまま固まる。
瑠奈がよそ見をしていたことに原因があるのに……
どうして私のせいなの?
許可されていないけど、私は顔を上げて瑠奈に反論しようとした。
でもお父様は、
「心羽が?どういうことだ、瑠奈」
と、瑠奈に事情説明を求めた。
お父様の言葉に瑠奈は悪い笑みを浮かべて、自分のミスをそのまま私に擦り付けた。
「よそ見だと!?どんな予想外の出来事があったのかと思いきや、そんな基本中の基本が出来ていなかったのか!稽古の時は出来ていたのに……心羽、お前にはがっかりだ」