最強総長の愛するボディガード
「え………」
少しは瑠奈の言葉を疑ってくれると思っていたのに、全くそんな気配のないお父様に私は言葉が出なかった。
後に書斎にやってきたお母様も瑠奈の味方をし、本当は瑠奈のせいだと言っても信じてくれないと感じた私は、結局ただひたすらに頭を下げた。
しかし両親と妹による言葉の刃だけでは許してもらえず、その日の夜、私はお父様に命令をされた使用人によって鞭で打たれた。
そんなこと初めての私が、涙を流さずにいられる訳もなく。
体と心の痛み、そして瑠奈に、どうして、どうしてと疑問が絶えなかった。
そんな日々が続いて一ヶ月ほど。
瑠奈の言葉が疑われなかったのは、愛嬌が関係しているのではないかと気が付き始めた。
任務のことになると厳しい両親だけど、食事の時や隙間時間の会話では優しく接してくれる。
でも口下手な私と明るく話し上手な瑠奈とでは、双子である我が子にすら優劣がついてしまうのだろう。
いつもあんなに可愛らしい瑠奈が、よそ見なんてする訳ないと。
口下手な所は確かにコンプレックスだけど、家族間に溝を作る原因になるなんて思いもせず、辛く悔しかった。
それからというもの、瑠奈はミスをする度私のせいにして、私もその度事実を話すことを諦めるようになった。
そして、“心羽”を疎ましく思う家族の気持ちは増していき、日常会話は無くなっていった。
そんな日々が続いて三年弱の今日。
なんとかまだ家を追い出されずにいる私は、お父様に呼び出されていた。
昨日たくさん怒られたばかりなのに……
少しは瑠奈の言葉を疑ってくれると思っていたのに、全くそんな気配のないお父様に私は言葉が出なかった。
後に書斎にやってきたお母様も瑠奈の味方をし、本当は瑠奈のせいだと言っても信じてくれないと感じた私は、結局ただひたすらに頭を下げた。
しかし両親と妹による言葉の刃だけでは許してもらえず、その日の夜、私はお父様に命令をされた使用人によって鞭で打たれた。
そんなこと初めての私が、涙を流さずにいられる訳もなく。
体と心の痛み、そして瑠奈に、どうして、どうしてと疑問が絶えなかった。
そんな日々が続いて一ヶ月ほど。
瑠奈の言葉が疑われなかったのは、愛嬌が関係しているのではないかと気が付き始めた。
任務のことになると厳しい両親だけど、食事の時や隙間時間の会話では優しく接してくれる。
でも口下手な私と明るく話し上手な瑠奈とでは、双子である我が子にすら優劣がついてしまうのだろう。
いつもあんなに可愛らしい瑠奈が、よそ見なんてする訳ないと。
口下手な所は確かにコンプレックスだけど、家族間に溝を作る原因になるなんて思いもせず、辛く悔しかった。
それからというもの、瑠奈はミスをする度私のせいにして、私もその度事実を話すことを諦めるようになった。
そして、“心羽”を疎ましく思う家族の気持ちは増していき、日常会話は無くなっていった。
そんな日々が続いて三年弱の今日。
なんとかまだ家を追い出されずにいる私は、お父様に呼び出されていた。
昨日たくさん怒られたばかりなのに……