最強総長の愛するボディガード

行けそうかな……?
じゃあ私は体温計を探しに……って、彰人さんは女性が苦手なのに、女の私に自分の部屋を詮索なんてされたくないよね。
じゃあとりあえずは……タオルを水に濡らそう!



物が少ないリビングを見渡すと、取り込んだまま床に投げてある洗濯物があり、その中にはタオルも見えた。
これを借してもらおう。
寝室にいる彰人さんへ届く声で言う。



「彰人さん、リビングにあるタオルお借りしますね」



返事は返ってこないけど、ダメと言われても看病の方が優先だから使わせてもらう。



氷はあるかな……?
なんとなく彰人さんなら無い気がするけど、確認だけは。



失礼します、と冷凍庫を開けてみるけど、そこに氷らしきものはない。
となると、とりあえずはタオルを水に濡らして持っていこう。
私は急いでそれを用意し、彰人さんのおでこへ乗せた。
そして先程シンクに見かけたコップを一度洗い、そこに水を入れてまた寝室へ持って行く。



「彰人さん、ここにお水置いておきますね。それと何か食べれそうですか?」



その問いに彰人さんはゆっくり頷く。

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