最強総長の愛するボディガード
「えっ、もう全部食べたんですか!?」
「ああ」
食欲があって何よりだけど、あとから気持ち悪くなったりしないかな……?
彰人さんの様子を伺っていると、彰人さんは言う。
「人の手料理とか……いつぶりか分かんねぇな……」
「え……?」
してはいけない質問だと、頭のどこかでは分かっていたのにも関わらず、私は聞いてしまった。
「彰人さんのご両親は……」
「六年前に事故で亡くなった」
その時の彰人さんの表情は、なんだかとても、寂しそうに見えて。
「っ……ごめんなさいっ」
「別に。ここにはそういう奴らも多いからな」
ここっていうのは、きっと昏のことだよね……
昨日はみんなあんなに楽しそうにしていたのに、裏には苦しい事情があるのかな……?