最強総長の愛するボディガード
大丈夫ですよ
心羽side
昏のアジトから蓮見家へ帰るまでの車内。
やっぱり蒼凰さんは何も喋らない。
昨日もだったし、怒っているわけじゃないのかな?
帰りの車では喋らないっていうマイルールがあるとか……?
そのルールを作って利があるとは思えないけど……
どうして蒼凰さんは無言なのか。
その問いの答えは見つからないまま蓮見家へ着き、蒼凰さんは今日も私を私の部屋まで送ると申し出てくれた。
部屋の前までやって来ると、スマホの通知音が辺りに響く。
何だろうと思って見てみると、そこには「彰人」の文字が。
そして、『蒼凰には気をつけろ』というメッセージだけが送られてきていた。
蒼凰さんに気をつけろ……?
一体どうして……って、あれ?
私、彰人と連絡先交換してたっけ……?
増え続けていく疑問に頭を悩ませていると、蒼凰さんが口を開いて。
「それ、もしかして彰人?」
「あっ、はいっ」