最強総長の愛するボディガード
書斎を出てから急いで書類に目を通すと、「暗殺者」や「暴走族」といった文字が見えた。
どうやら人間関係のトラブル故の依頼ではなく、お偉いさんの身を守るための依頼らしい。
護衛対象の名前は、蓮見蒼凰さん。
性別は男性。
今回の依頼、約一年間継続か……
住み込みだから準備するものが多そうだな……
あれ?
思えば、暗殺者は経験済みだけど、暴走族は初めてかも。
未経験の依頼だけど、絶対に今回こそは成功させる!
そう意気込んで、任務完了のために念入りな準備を始めた。
─────
翌朝の九時。
邸宅の西門に用意された車へ乗り込み、指定された場所へと向かう。
そういえば瑠奈はこのこと知ってるのかな?
私がいなくなったらミスを隠せなくなるけど……
まぁいっか!
今は自分のことに集中しよう!
目的地に到着するまでの間、私はもう何度目か分からない書類確認をして過ごすことにした。