最強総長の愛するボディガード

たくさんの疑問が出来てしまい、頭が混乱しその場に立ち尽くす。
でも何よりも疑問なのは、心さんの言葉に傷つき悔しいと思っている自分がいることだ。



蒼凰は私のモノだと言われ、胸が苦しくなったのはどうして？
私は蒼凰さんのことをどう思っているの？



自分でも分からなくて、一度考えるのをやめることにする。
でも1005の部屋に戻る気にもなれないし、私はその場にしゃがむ。



｢蒼凰さんにとって、私はおもちゃと変わらないのかな……｣



そう無意識に呟いていたその時、背後からエレベーターの開く音がして私は振り返る。
そこにいたのは。



｢……あれ、彰人？｣



彰人は何も言わないまま私の顔を見つめて、数秒後にやっと口を開く。



｢……泣いたのか｣
｢え？｣



私、泣いてないよ……ね？