来る日も来る日もXをして
「へえ、明日さんを脅してキスさせていると。」

「違う!!違うの!これには理由がっ!」

「興味ないです。」

「興味持って~興味なくてもいいから聞いて~。」

「聞いてもいいですけど、場所を改めましょうか。」

「え?」

「今週のノー残業デー(水曜日)、うちに来てください。」

「東雲くんの家に?」

「来ないのならこの動画ばらまきます。」

差し出されたスマホには私と明日先輩のキスシーンがバッチリ映っていた。

「!!!消して、その動画!お願い!何でも奢るから!銀座のお寿司でも!高級焼肉でも!」

「そんなもの要りません。」

東雲くんはずいっとこちらに近づいてきて私を壁に追いやると、私の顔のすぐ横の壁に片手をついた。

「・・・僕、更科さんみたいな人をいじめるの大好きなんです。」

メガネを外し髪をかきあげた東雲くんは別人のようにセクシーで思わず固まってしまう。

───え、誰、この人・・・。

「じゃ、水曜日に(明後日)。」

エレベーターが一階に着く。あっけにとられる私を置いて東雲くんは軽やかに去っていった。
< 29 / 162 >

この作品をシェア

pagetop