イケメン双子の総長さまは孤独な姫を甘い愛で包み込む。
「では気を取り直して次は自己紹介をしましょう。まずは私から。私はそこにいらっしゃる柴崎柚琉様、柚月様の家でお使いしている執事の獅子堂日向(ししどうひなた)と申します。この暴走族の副総長をしています。以後、お見知り置きを」
戸惑ってる私をよそに自己紹介が始まる。
獅子堂日向さん……。丁寧で綺麗な方だなと思っていたけどまさか柴崎くんの執事だったとは。
改めて見るとスラリと高い背によく似合っているタキシード。肩までの栗色の長髪。それをゴムでくくっている。
優しそうな雰囲気で執事と言われて納得。
「獅子堂は俺と柚月の専属執事だ。歳も19でふたつ違い。この中で1番信頼できるやつだ」
じーっと見ていると柴崎くんが一言そうつけ足した。
「じゃあ次。先に柚月が名乗れ」
「え?兄さんじゃなくて!?……噂で知ってるかもしれないけど僕の名前は柴崎柚月。兄さんとは双子で弟。そしてこの暴走族……NIGHTMAREの総長として活動してるよ」