砂嵐のいたずら



何処に行ったのだろう…?


もう一度部屋をよく見渡すと、奥にもうひとつドアがあった。



ゆっくりと足を庇いながら歩いて行き、ドアを開けた。



そこは、ガラスに仕切られた中庭だった。



確かスペイン語でパティオ…って言ったっけ?



中庭のベンチにチャールズが座っていて、窓の外を見ていた。



その横顔はとても悲しげで、今にも泣き出しそうな表情に私は胸を締め付けられた。



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