砂嵐のいたずら
『砂漠でキミに、俺は正義の味方だと言ったよね?』
チャールズに聞かれて、私は黙って頷いた。
『世界平和のためとはいえ、この間のテロリストだけじゃない、多くの人の命を奪ってきた。
看護師のキミとは正反対のことを俺はしてきたんだ…』
突然のチャールズの告白に私は思わず息を飲んだ。
チャールズはそんな私を見て、フッと笑うと、
『俺はそんな世界で生きてきた。
若い頃は、世界の平和を乱す奴は死んで当然、殺されても仕方のないこと…なんて思っていた。
でも、俺がやっていることは、殺人犯と同じことなんだよな…』