別冊・ダブルブルー
色々考えながらスーパーで食材を買って、レジを終わらせたら、思いのほか時間が経っていて、家路を急ぐ。


『家路を急ぐ』だなんて、おだやかな歌の歌詞みたい。


しかも帰ったら、素敵な旦那さまが待ってくれているなんて。


そのことを考えただけで、ひとりの帰り道も寂しくならないなんて、不思議な感覚だ。


今までは、ひとりで過ごす毎日が当たり前で、ひとりの時間が唯一の気の休まる時間だったけれど。


そんなすこし前の自分自身なんて今は、信じられない。


青さんがいない時間なんてもう、信じられないし、考えられない。





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