別冊・ダブルブルー
そっと、あたたかな頬に触れてみる。



つやつやの頬に触れたら、我慢のタガが外れてしまう。


そのまま、やわらかに握られた青さんの中指に触れる。


キレイに整えられた爪先。


慈しむように、その爪先を撫でた。



「…ふふふ。くすぐったい。蒼ちゃん、おかえり。ごめん、寝ちゃってた」


青さんが、私が触れていた手を優しく握りながら、ゆっくりと目を開けた。


長い睫毛と、寝起きの舌っ足らずな口調。


てのひらの優しい、体温。


見つめ合う、おだやかな瞳のいろ。


私は青さんしか見ていないし、


青さんも私しか見ていない。


ふたりきりの部屋の中に流れているのはきっと、淡いブルーの優しい空気。




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