別冊・ダブルブルー
「…あ…、」


思わずあげた、私のちいさな声に、


「…ん?どした、の?」


青さんのおだやかな声が重なった。


青さんの髪の毛のあいだから、ふわりと現れたそれを、そっとてのひらにのせた。


「青さん、こんなステキなの、どこから連れてきたんですか?」


そんな私の声に、ゆっくりと振り返った青さん。


私のてのひらに、下からてのひらを重ねてくれる。


「おー、どこに潜んでたんだろ。今日、ね?桜が、すげーキレイなとこで撮影だったの」


言いながら、私のてのひらの上から、桜の花びらの一片をつまみ上げた青さん。


私と青さんの目線のちょうど真ん中に、かかげてみせた。


淡い電灯の下で、淡く淡くぼんやりと光る桜の花びらをただただ、ふたりで、見つめた。


「青さんが連れてきてくれた春、嬉しいです」


「…オレ、ね?蒼ちゃんのそういう感覚が、好きだよ。蒼ちゃんらしい、ね」









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