【完結】笑顔のステキなメガネ屋さんに恋をしたら、メガネが好きになりました。
「……嬉しいです」
「それは良かった。 あ、合鴨がいますよ」
「本当だ。かわいい……」
合鴨が数匹仲良く浮かんでいるのが見えて、なんだか微笑ましい。
「ね、かわいいですね」
ゆらりと吹く風が心地よくて気持ちいい。
「スワンボート、上手ですね」
「そうですか?」
「はい」
宮栄さんの横顔はとてもキレイで、美しい。メガネの奥から見えるその瞳に、吸い込まれそうになるくらい見つめてしまう。
「ん? どうかしました?」
「え?……あ、いえ!なんでもないです!」
やばい。見つめすぎてしまったかな? ドキッとした……。
「そんなに見つめられると、緊張しちゃいますよ」
「す、すみません……そんなつもりはなかったんですけど」
その言葉を聞いた宮栄さんは「冗談ですよ」と微笑みを見せる。
「冗談……なんですか?」
「……え?」
「さっきの言葉は……冗談、なんですか?」
私だって、宮栄さんと一緒にいると緊張するけど、それ以上に嬉しい気持ちになるんだ。
「私は……冗談なんかじゃないですよ? 宮栄さんと一緒にいられるだけで、嬉しいですし……」
「……あなたは、本当にかわいい人ですね」
「え……?」