【完結】笑顔のステキなメガネ屋さんに恋をしたら、メガネが好きになりました。


 宮栄さんは照れくさそうに微笑んでいたけど、私に「そう言ってもらえるのが、一番嬉しいです。……僕は、一人でも多くの人にメガネを好きになってもらいたいっていう気持ちがあるから、そういう人に出会うと、この仕事してて良かったと思えるんですよね」と話してくれた。

「私、そういう宮栄さんのことが好きなんですよ? 覚えておいてくださいね?」

「……はい、分かりました。 じゃあ僕からも一つ、いいですか?」

「はい?」

 私が宮栄さんに視線を向けると、宮栄さんは「僕も、あなたのことが好きなんですよ? 覚えておいてくださいね?」と言って、再びスワンボートを運転し始めた。

「……えっと、今のは聞き間違いですか?」

「いいえ、聞き間違いではないですよ?」

 ……は、恥ずかしい。今ほんとに恥ずかしい。

「それって……その」

 私たち、両想いって……ことで、いいのかな?

「私たち、両想い……ってことですか?」

「そういうことに、なりますかね」

 りょ、両想い……。ちょっとまだ、信じられないけど……。

「嬉しい……です」

「嬉しいですよ、僕も」

 なんかこう……なんていうか、嬉しい。とにかく、嬉しい。

「……好きです、宮栄さん」
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