甘すぎる小悪魔に見つかったなら。
昼休みは毎日やってくる。
なぁんて,当たり前のことを考える私。
だけど,普通なら来ないお客様が連日訪ねてきている今は,それも仕方がないのだ。
「今日も来たの?」
呆れる私に,十和は
「うん」
と楽しそうに笑った。
「あゆー!」
そんな私達の間を突き抜ける様に,軽快な声が私の目線を拐う。
らきか,何だろ。
「あ,ごめんちょっと」
名指しで呼ばれては仕方がない。
私は十和に断って,廊下側に凭れているらきの下へ小走りをした。
暇なのかな?
こてんと首をかしげながら
「どした?」
と聞く。
「次の授業って,このプリント使う?」
「えー? んーー,た,ぶん?」
そんなこと?
いや,悪いわけではないんだけど……
私に聞いたって,憶えてるわけないことはらきだって充分知ってるはずなのにな。
「多分て」
ふはっと笑うらきに,私も苦笑いを返した。
ほんとは知ってたんでしょ,そんなこと。
らきは自分の机に,ひょいっとプリントを放る。