とろける程の甘美な溺愛に心乱されて~契約結婚でつむぐ本当の愛~
「あら、ゆっくり部屋で露天風呂なんて最高じゃないの。お湯に浸かりながら見る景色はきっと素晴らしいんでしょうね。この年になって、こんなにもワクワクできることがあるなんて嬉しいわ」


「お母さん、人生はまだまだこれからだよ。この先も、いっぱいいっぱい楽しみがあるからね」


「そうよね、本当に。これからは楽しみを見つけて生き生きした人生を家族みんなで送りたいわ」


「うん、みんなが幸せでいなきゃね。誰か1人でも欠けちゃいけない、家族全員が幸せじゃなきゃ。あっ、水族館と桜、懐石料理に露天風呂、私も色々調べてみるね」


なんやかんや言って、私が1番ワクワクしてる。


「ちょっと、さっきから勝手に話を進めないでって言ってるでしょ? 私のこと無視しないでよね」


一瞬、顔を見合わせてみんなで笑う。


「悪い悪い。涼香もちゃんと行くんだぞ。家族旅行なんだから」


涼香姉さんだけは、まだまだ全然ぎこちないけど……


それでも、明らかにいつもとは違う。


ほんの少しは……笑えてる……よね。
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