とろける程の甘美な溺愛に心乱されて~契約結婚でつむぐ本当の愛~
姉と私との距離
私の住むマンションは、小さなキッチンとバスルームがついた少し広めのワンルーム。


家賃も手頃。


駅までは少し歩くけど、良い運動になるし、電車に乗ってしまえば職場まではあっという間に着く。


ここに住んでもう3年経つけど、つい最近、私の3つ上の姉が近くのマンションに引っ越してきた。


たまに私の部屋に遊びにくるんだけど……


「今日は来ないで」って、願う自分が嫌になる。


ゆっくり休日を過ごしたくてミルクティーを入れた時、その願いは虚しく宙に消えた。


ピンポンと鳴るインターフォン、誰が来たかを確認するのがおっくうになる。


「琴音、いるんでしょ?」


その声にため息をつきながらドアを開けた。


「ほら、やっぱりいるんじゃない。さっさと開けなさいよ」


「涼香姉さん、今日はちょっと忙しいから」


「少しなら大丈夫でしょ? お邪魔します」


「あっ、ちょっと待って」
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