とろける程の甘美な溺愛に心乱されて~契約結婚でつむぐ本当の愛~
「俺は今日は仕事で来てる。彼も一緒に」


ずっと気になってた龍聖君の後ろにいた紳士的な男性が、3歩前に出た。


「ご挨拶が遅れました。龍聖さんと一緒に仕事をしている青山と申します」


青山と名乗った男性は、物腰が柔らかく、丁寧な話し方で好感が持てた。


「あっ、こちらこそ気になりながら、失礼しました。桜木 琴音と申します。龍聖君とは高校の同級生で……」


「同級生だったんですか、私はまた、龍聖さんの彼女さんかと思いました。珍しく龍聖さん、ご自分から女性に声をかけられましたから」


見た目は50代くらいかな、青山さんはニコッと微笑んだ。


私の緊張を見抜いて、ほぐそうとしてくれたのかも知れない。


「い、いえいえ、ただの友達……です。ね、龍聖君」


「ああ……友達。バスケ部の仲間なんです」


「それはいいですね。青春時代を一緒に過ごされたお仲間でしたか。お2人は久しぶりに会われたんですね? では、私はいろいろと見ておきますので、龍聖さんは少し桜木さんとお話してきて下さい」


そう言って、青山さんは私達から離れた。
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