とろける程の甘美な溺愛に心乱されて~契約結婚でつむぐ本当の愛~
行き交うホテルマン達は、みんな軽く龍聖君に頭を下げて通り過ぎていく。


それを見たら、本当に「ホテル リベルテ」の御曹司だと改めて認識させられる。


やっぱり龍聖君は……とんでもなくすごい人なんだ。


こんなにすぐ近くにいても、私なんかには絶対に手の届かない遥か遠くにいる人。


「おかえり、龍聖!」


「碧、ただいま。みんなもよく来てくれた」


「龍聖、会えて嬉しいよ」


バスケ部の仲間達で再会を喜び合う。


「俺も久しぶりにみんなに会えて嬉しい。わざわざありがとう。早速だけど、部屋に行こうか」


「うん、楽しみだな」


碧、すごくはしゃいでる。


バスケ部でも特に仲の良かった2人だから当然だよね。


またこうして龍聖君を交えてみんなで会える日が来るなんて……


今でも信じられないよ。


この3年の間、みんなそれぞれに成長した。


そんな姿を見て、龍聖君はどう思ってるんだろう。
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