とろける程の甘美な溺愛に心乱されて~契約結婚でつむぐ本当の愛~
そんな碧と比べると、龍聖君はクールなところがあるから、女子も少し近寄り難かったかも知れない。


でも、やっぱり……そのイケメンぶりには爆発的な破壊力があった。


大学は秀才の集まる超有名大学に現役合格したけど、高校はごく普通の私立に行きたいと本人が希望したらしく……


そのおかげで、私は龍聖君と出会えた。


青春時代を毎日一緒に過ごす中で、龍聖君への憧れが芽生え、それがいつしか「好き」という感情に変わった。


しかもその人と……


「最後の思い出」として、たった1度だけ体を重ねたんだ。


出会ってから何年も一緒にいて、最初で最後の出来事。


今でもまだ信じられないけど、あの時のことを思い出せば、狂おしい程体が震えて熱くなる。


「琴音、琴音? どうしたの、大丈夫?」


「えっ、あっ、ごめん」


碧に呼ばれて我に返った。


みんなが心配そうにこっちを見てて、私は一気に恥ずかしくなった。


「琴音、今、自分の世界に入ってた? 何考えてたの?」
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