とろける程の甘美な溺愛に心乱されて~契約結婚でつむぐ本当の愛~
「ピザドリームです! お待たせしました」


ピザの配達をしてくれた若い男の子の体が少し濡れている。


「ごめんなさい。こんな雨の日に注文して」


「とんでもないです! ご注文ありがとうございます」


嫌な顔ひとつせず、ニコッと微笑んでくれる青年。


雨の中、バイクじゃ大変だもんね。


「ありがとう。危ないから気をつけて帰ってね」


「はい! またよろしくお願いします」


ドアを閉めて中に戻ると、


「お腹空いたわ。早くここに置いて」


って、涼香姉さんはテーブルを軽く叩いた。


「ビールある?」


「あっ、うん」


発泡酒がたまたま1本だけ残ってた。


普段あまり飲まないからずっと冷蔵庫に入ったままだった。


「ちょっと、発泡酒じゃ物足りないんだけど。他にないの?」


「涼香姉さん、いきなり来るから何も無いよ」


「いきなりって、それイヤミ?」


「そうじゃないけど、いつも突然だから」
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