幼馴染みの秘めた溺愛  ~お前は女神でヒーローで
私は 栃泉 美桜(とちいずみ みお)。
漫画家を生業としながら実家で母親と暮らす28歳。独身で彼氏ナシ。

色白で、ブラウンのロングストレートの髪、そしてくっきり二重のグレーブラウンの瞳のせいかハーフと間違えられることもあるけど純日本人。

父は私が高校生の頃に病気で他界してて、二歳下の弟の桜雅(おうが)は隣県で一人暮らし。


そして、さっき会った幼馴染みの男。
呉田 樹王(くれた きお)も実家で母親と暮らす、同い年の28歳。そして独身。

高卒で消防士になり、現在はオレンジ色の制服が似合うレスキュー隊の一員。

爽やかなベリーショート、二重で切れ長の目、スッと通った鼻筋に薄い唇。
更には185㎝と長身で、鍛え抜かれた精悍な身体の樹王は、まさにイケメン消防士。

樹王のお父さんは、樹王が中学生の頃に仕事中の火災による事故で亡くなった。
それがあって消防士になろうと決めたって聞いたことがある。


私達の家は隣同士で、母親同士が親友。
私達は生まれた産院も、誕生日も、幼稚園から高校までも一緒!
高校卒業後は全く別の道に進んでるけど、今もたまに二人で家飲みしてる、長ーい付き合いの幼馴染み。

そんな私達の間には『ロマンス』という単語は存在しない。

あるのは『友情』『家飲み友達』そして…私の『片想い』。

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