死神のマリアージュ
父さんは「入学式に出る」という私の意志を尊重して、一緒に行く(一応親や保護者も入学式には出席するから)と覚悟を決めたはずなのに。
車に乗ってからも父さんは、運転しながら「ホントに大丈夫か」と聞いてくる。
これで何度目だろ、「大丈夫」と答えたのは。
その前に「たぶん」をつけてるけど。

でも父さんが心配するのも良く分かる。
というのも、私は人混みが苦手で、人が多く集まる場所にいると、気疲れしたり、人混み酔いする体質だから。
それはおそらく、持って生まれた霊力(神谷家では霊感のことを「霊力」と言う)の高さが起因していて、私の場合、父さんみたいにオーラからその人の記憶が読めることもなければ、同居している叔父さんたちみたく、他人の思考も読めない。
だからもちろん、テレパシー(念話)もできない。

私の場合、他人の気や念を受けやすい「受信機体質」の気が強く出ているそうだ。
そのために、人が多い場所に長くいると、気分が悪くなったり、高レベルでグッタリと疲れる。
ひどいときには倒れてしまう。
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