毒舌な航空自衛官は溺れる愛を捧げたい



「俺はお母さん、そこまでわからずやには見えなかったけど」

 俺の話、最後まで聞いてくれたしと、ニッと笑う昴さんを見て、この人には一生叶わないと思った。

「分かりました! 昴さんが『お母さんって、本当はいい人だよね』って言ってたって伝えておきます!」

「うん、伝えてて。果林、明日は仕事?」

「いえ、明日はお休みで……よければ――『じゃあ明日はゆっくり休んで』

 私はまた自分の都合を押し付けようとしていた。昴さんにも昴さんの都合があるのに。

「はい。おやすみなさい」

 昴さんの後ろ姿を見ながら手を振り、姿が見えなくなるまで見届けた。

 ――まず、私がすることは、昴さんが作ってくれた橋を崩さないようにすること。

 普通は苛立って仕方ないはずのウチの母を、昴さんは「わからずやには見えない」と言ってくれた。私は自分の母親をわからずやだと、ずっと決めつけていた。

 お母さんの気持ちを理解しようとしていなかった。

 ――話し合おう。ちゃんと、今まで伝えきれなかったことをお母さんに伝えよう。

 なにより今は、昴さんと付き合うことを応援してほしい。

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