毒舌な航空自衛官は溺れる愛を捧げたい
他のお客様は既にパンを購入し終えて、今はあの子連れ客しかお客さんはいない。
困った顔をしているおばさんに、「あの男の子の所にいますね」と伝え、さとるくんの元へと向かった。
「ママ選んでるから、こっちでお姉ちゃんとお話しようか」
そう言うと、さとるくんのお母さんは「スミマセン」と、申し訳なさそうに私に頭を下げた。さとるくんが興味をひく話題をしようと、さっそく戦闘機の話題に触れる。
「さとるくんだっけ。飛行機が好きなの?」
やはり、この話題なら大丈夫らしい。目を輝かせながら大きく頷いた。
「うん!! でも、ぼく、戦闘機が好きなんだ!」
ほら、と、私に持っていた戦闘機を見せてくれた。戦闘機の中でも人気の機体、「F-15J」だった。
「かっこいいねぇ、お姉ちゃんも戦闘機好きだよ」
「えっ!? お姉ちゃんも? どういうのが好きなの?」
「戦闘機は全部好きだよ。さとるくんはこの機体が好きなの?」
「うん! カッコイイから!」
「これね、F-15っていう機体だよ」
機体名まで少し細かすぎたかなと思ったけれど、さとるくんは嬉しそうに微笑んでいる。