毒舌な航空自衛官は溺れる愛を捧げたい
すると、昴さんは腕を組み、何かをうーん、と、悩み始めた。
「果林に質問! 戦闘機パイロットになったら何が必要だと思うでしょうか! ごー、よん、さん……」
勝手にクイズ形式に質問を出して、勝手にカウントを始める昴さんに「うわああ! まってください!」と、横から遮る。
私の意地悪な質問を、その数倍にして返された。何で今この質問をされているのか、意図が全然理解できない。
「えーえっとー」
質問の回答を導きだそうと、頭をフル回転させていると、「判断が遅い!」と注意されてしまった。
「戦闘になったら、反射神経と瞬時の判断力が最も大事になりまーす。よって俺のプライベートの戦闘は今なわけよ。だから今、最大限にパイロットで得た知識をフル発揮してる自信ある」
「な、なるほど……」
やっぱり昴さんには勝てない。この人はパイロットになるべくして生まれてきたんだと思う。
「分かりました! 久藤昴一等空尉! これからも瞬時な反射神経と判断力をよろしくお願いします!」
「おう。任せとけ! ところで、この後果林を抱き付くしたい……できれば朝まで……」
「……そ、それも瞬時な判断力ですか?」
「いや、これはただの願望。パイロットである以上に、俺も一人の男なんで」
二人で微笑み合う。今までにないくらいに楽しいし、幸せだ。
私の女性パイロットの夢は二年前に閉ざされたけれど、これからは昴さんの元でこれまで以上に幸せな日常を送っていきたい。
――今、私も瞬時にそう思う。
――END――


