幼馴染は私のモテ期をやかない
・あたるの家

めぐみ「おじゃましまーす」
「おばさんこんにちは」

あたるの母「いらっしゃい」「ゆっくりしてってね」

めぐみ「ありがとうございます」

・あたるの部屋

あたる「昨日何かあったんでしょ?」

めぐみ「なんか怒ってる?」

あたる「別に怒ってないよ」

めぐみ「昨日ね、中学の創立記念祭あって行ったの」
「そこで先生にハグされた」

あたる「知ってる」

めぐみ「なんで知ってるの!」

あたる「見たから」

めぐみ「あそこの道、家から学校に行くのに通らない道じゃん」

あたる「買い物してからバイトに行くのに通ったの」
「人の声したから、記念祭今日だったなと思って見たらハグしてた」
「めぐはスキがあり過ぎなんだよ」

めぐみ「スキじゃない」
「ハグしていいか、聞かれたからいいって答えた」

あたる「村上ちゃんの事好きな女子の1人でだったっけ?」

めぐみ「じゃないけど」

あたる母「あたる〜」
「お母さん買い物に行くけど、欲しい物あったら連絡ちょうだい」

あたる「はーい」

「で、村上ちゃんにハグされて好きなったっ事を話したかったの?」

めぐみ「先生にハグされる前までは、和泉くんの事で色々考えてて、モヤモヤしてる中でハグされたから、好きなりかけてたかもしれない」
「既婚者とか彼女がいる人に興味全く無かったから、昨日のはパニックになってた」
「でもね、それは寝る前までの事」

あたる「今は違うの?」

めぐみ「和泉くんに、曖昧な関係じゃなく、ちゃんと終わらせる伝えてくれたの、あたるでしょ」


回想
・他の駅の道

あたる「和泉、彼女さん?」
「和泉くんと2人で話がしたいんですけど、少し借りていいですか?」

和泉彼女「終わったら連絡して」

あたる「めぐと上手くいってないのは感じでけど、彼女出来たんだね」
「めぐみは、うやむやにされてたら、別れたって分かってないと思う」
「だから、ちゃんと別れを伝えてほしい」
「頼む!」
と頭を下げる

和泉「初めて同士で志水さんと上手く出来なく、それから気まずくなっていって…」
「その事をサークルで飲み会行った時、先輩に話したら、お酒の流れでそうなっちゃって」
「ごめんなさい」


現在
・あたるの部屋

めぐみ「あの時は、自分で解決しないと思ったから、あたるに話さなかったのに分かってたんだね」

あたる「見てれば分かるよう」

めぐみ「夢で見たあのやり取り、もしかしたら夢じゃなくて、昔の記憶なのかな」

あたる「どんな夢?」

めぐみ「真っ暗なんだけど、小さい男の子の声で“ねーねー”って話しかけられたの」

・めぐみの夢(回想)

男の子「ねーねー」
「ぼくね、そとのせかいにでたら、あたるってよんでもらうの」
「きみのおなまえは?」

女の子「わたしは、たぶんめぐみ」
「そとから、おとなのひとのこえと、おんなのこのがそういってる」

男の子「めぐみちゃんは、そとのせかいにでるのこわいの?」

女の子「いまはやさしくはなしてくれるけど、ひとりででたらなにがあるかわからないから、ずっとここにいたい」

男の子「ぼくね、まだすこしはやいんだけど、あしたならでてもいいよ」
「だからめぐみちゃんもあしたいっしよにでよう」

女の子「あしたっていつ?」

男の子「おとなのひとが、おはようっていったらあさだよ」
「ずっとずっとぼくがまもるから、あんしんして」

現在
・あたるの部屋

あたる「それ夢じゃないよ」
「やっと思い出してくたんだね」
「保育園のお昼寝の時も、絶対めぐの隣だったし、めぐが寝てから寝てたんだよ」
「1・2年別でショックで3・4年一緒になれたと思ったら、5・6年別だし」
「中1同じなれて最高だったのに、2年別のクラスだった間に、白石の事好きになって、告ってフラれてるのにずっと片思いしてるし」
「3年一緒になって同じ高校考えてたのに、女子校選ぶし…」
「でも、そん時に吹っ切れた」
「ずっとそばに居る事が=守る事、じゃないって気づいた」
「大学一緒になれて、それだけで俺は幸せだって思えたよ」

めぐみ「和泉くんと上手く出来なかった時は、あたるがしてくれなかったせいだって思ってけど、やっぱり初めてはあたるがいいっ」
と言い、あたるの服をつかみ、めぐみからキスをする

めぐみ「経験無いって、あたるもめんどくさい?」

あたる「面倒とか重いって思い奴もいれば、初めて選んで楽しむ奴もいる」
「けど俺は、めぐの初めてを大切に扱うし、怖くないように優しくするよ」

めぐみ「男の人は女性の初めてになりたくて、女性は男の人の最後になりたいって言うじゃん」
「あたるの最後の人に、あたしはなれるのかな」

あたる「どっちもが叶う方法1つあるよ」

めぐみ「そんなの無いでしょ」

あたる「結婚しよう」「結婚を前提に付き合って下さい」
「今すぐは無理だけど」
「自立出来るように頑張るから」
「その時改めてプロポーズするから、待っててほしい」

めぐみ「はい、私と結婚してください」
あたるに飛びつく

あたるからキスをする
めぐみ「タバコ夜だけって言ってたけど、さっき吸ってたよね」

あたる「めぐがなんの話するか分からなくて、気分変えたかったから」

めぐみ「でも、タバコの味しないね」

あたる「めぐがタバコ嫌いだから、あれはエセタバコだよ」
「ブルーベリーフレーバーだから甘いかもよ」
あたるからキス

ベッドに横になり、手を重ねる


・廊下
あたるが部屋を出た時

あたるの姉「お母さんがね、お昼、めぐみちゃんの分も作るから、帰らないでって伝えてって」

あたる「ありがとう」


・あたる部屋

めぐみ「たーくん」

あたる「起きた」
「辛くない?」

めぐみ「ちょっとだけ」
「でも大丈夫」
「嬉しいの方が勝ってるから」

あたる「たーくんって呼ばれたの、いつぶりだろ」

めぐみ「保育園の夢見た」
「お昼寝の話聞いたからかな」

あたる「どんな夢?」

めぐみ「えっと…チューしてた」

あたる「それは確かに夢だな」

めぐみ「なんで?」「忘れてる記憶じゃないの?」


あたる「子供頃にキスしてたら、めぐでもさすがに覚えてるでしょ」
「その逆」「あれはショックだったは」

めぐみ「何かしたっけ?」

あたる「かくれんぼの時に2人で隠れてて、チューしていいって聞いたら、“初チューは結婚式でするの”って言われたから出来なかった」

めぐみ「そんな事言ったっけ?」

あたる「マジ凹んだ」「子供なりに数日考えた結果、フラれたんじゃなくて結婚式ならいいんだって立ち直ったけどね」

ピロン
あたる姉からライン
《ご飯出来たよ、2人おりておいで》

あたる「そうだ母さんが、めぐの分の昼ごはん作ってくれるって」
「食べてきな」

めぐみ「嬉しい」
「家に連絡するね」


・リビング

あたる母「なんかいい事あった?」

あたる「別に」
「なんでそう思うの」

あたる母「だってあんた、いい事あった時、ニヤけるの抑えるために、下唇噛むじゃない」

めぐみ「私もそれ思ってました」

あたる姉「やっぱりあたるの彼女はめぐみちゃんがいいって、ずっと思ってたんだよ〜」

あたる「結婚を前提に、めぐと付き合う事になりました」

母、姉「大賛成!」

あたる父「ただいま」
「なんで誰も…」

あたる母「ごめんなさい」
「盛り上がっちゃって、チャイム聞こえなかったわ」

あたる父「めぐみちゃん、家来るの久しぶりだね」

あたる姉「あたるとめぐみちゃんが…」

あたる「自分で言う」
「結婚を前提に付き合う事になりました」

あたる父「おめでとう!」
「ご家族にご挨拶しないとな」


・玄関

めぐみ「ごちそうさまでした」

あたる母「これからは沢山遊びに来てね」

めぐみ「ありがとうございます」

あたる「めぐ送って、ちゃんと挨拶してきます」

あたる母「頑張って」

リビングから姉、グーポーズ


・めぐみ家

めぐみ「ただいま」

めぐみ母「おかえりなさーい」
「あら、あたるくん」

あたる「お話がありまして」

めぐみ母「上がって」

あたる「おじゃまします」


・リビング

あたる「おじさんも居てよかった」

めぐみ母「座って」

あたるは立ったまま
あたる「めぐみさんと、結婚を前提にお付き合いを始めました」
「お許しを頂けますでしょうか」

めぐみ父「許すも何も、早くあたるくんとお付き合いしなかなって思ってたよ」
「知らない男にはやれない」

めぐみ母「パパとね、彼氏にするならあたるくんがいいっていつも話してたのよ」
「あたるがずっと守ってくれてるの、めぐみは当たり前って思ってるのか、全然気づかないんだから、ねぇ」

あたる「ありがとうございます」
「今すぐの結婚は無理ですが、必ず幸せにします」
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