平和だった妖怪の村

平和な村

昔、人間の少女が不思議な泉の水を飲み、人知を超える存在になったそうです。
その人間は、力が人の何倍にもなって、年を取らなくなり、頭から大きな角が生えてきた。
そんな少女を周りの人々は非難したそうです。村の人々にも友達にも、拒絶され、親に家を追い出され、行く当てがなくなった少女は山の奥に小さな小屋を作って、野菜や果物を育て、狩りをして生きていたそう。
しばらくそうして生きながらえてきたそう。でもある日、ずっと一人でいるのがさみしくなりました。少女は友達が欲しくなりました。すると少女は妖怪を自由自在に生み出したり、消したりできるようになりました。そうして次々に友達を増やしていき、長い年月を経て、小さな妖怪の村ができました。少女はその村の頭、鬼姫となりました。
妖怪の村は、作物が多くはなく、貧しかったが、争いのない平和な村でした。
妖怪たちは山奥の村でひっそりと生活していましたが若者が狩りをしているときに妖怪の村を見つけてしまい、「この世には妖怪がいて、山の奥深くの村で暮らしている。」という噂が広まりました。
食い物に困ったときは人間から野菜や米を盗んだりする妖怪がいた。そしていつしか妖怪は人々を襲う害悪な存在だと非難されるようになった。鬼姫はいつも人間たちの困ることをするのはやめようと訴えているのにと悲しい気持ちになったそう。

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