大食いパーティー、ガーデンにて奮闘する
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「またおいで」
クッキー型を握るリリアナを、レオナルドが優しく抱きしめる。
リリアナが別れの言葉を告げる前に視界が暗転した。
数回の瞬きの後、リリアナはガーデンの門の外に立っていた。
まだレオナルドの温もりが残っていて、まるで夢を見ていたかのようだ。
「リリアナ!」
テオの声が聞こえた瞬間、ぎゅうっと抱きしめられる。
「日が暮れても戻ってこないから心配してた」
テオの吐息が耳に当たってくすぐったい。リリアナは、うふふっと笑った。
「レオナルドに会ってきたわ。顔を合わせるなり殴ってやったわよ」
テオの肩越しに、ハリスとコハクが見える。
「そうか。じゃあこれから祝賀会だな」
ハリスが破顔し、コハクが足元にすり寄ってきた。
「腹減ってるだろ、さっそく……」
体を離したテオが張り切った様子でリリアナの手を引こうとして動きを止め、顔をくしゃりとゆがめる。
「そうか。もう大食いじゃなくなったんだよな」
数秒の沈黙の後。
「あのね!」
「あのさ!」
テオとリリアナの声が重なった。
「テオから言って。なに?」
リリアナが促すとテオはしばらく視線を彷徨わせて黙っていたが、意を決したように口を開く。
「俺はこれからもリリアナと一緒にガーデンで冒険したい。ダメか?」
リリアナは思わず泣きそうになってうつむいた。
テオがガックリと肩を落とした時、リリアナが満面の笑みで顔を上げる。
「あのね! わたしまだ大食いのままなの! だからこれからも冒険者を続けるわ!」
テオにこれからも一緒に冒険したいと言われたことが、とても嬉しかった。
「またおいで」
クッキー型を握るリリアナを、レオナルドが優しく抱きしめる。
リリアナが別れの言葉を告げる前に視界が暗転した。
数回の瞬きの後、リリアナはガーデンの門の外に立っていた。
まだレオナルドの温もりが残っていて、まるで夢を見ていたかのようだ。
「リリアナ!」
テオの声が聞こえた瞬間、ぎゅうっと抱きしめられる。
「日が暮れても戻ってこないから心配してた」
テオの吐息が耳に当たってくすぐったい。リリアナは、うふふっと笑った。
「レオナルドに会ってきたわ。顔を合わせるなり殴ってやったわよ」
テオの肩越しに、ハリスとコハクが見える。
「そうか。じゃあこれから祝賀会だな」
ハリスが破顔し、コハクが足元にすり寄ってきた。
「腹減ってるだろ、さっそく……」
体を離したテオが張り切った様子でリリアナの手を引こうとして動きを止め、顔をくしゃりとゆがめる。
「そうか。もう大食いじゃなくなったんだよな」
数秒の沈黙の後。
「あのね!」
「あのさ!」
テオとリリアナの声が重なった。
「テオから言って。なに?」
リリアナが促すとテオはしばらく視線を彷徨わせて黙っていたが、意を決したように口を開く。
「俺はこれからもリリアナと一緒にガーデンで冒険したい。ダメか?」
リリアナは思わず泣きそうになってうつむいた。
テオがガックリと肩を落とした時、リリアナが満面の笑みで顔を上げる。
「あのね! わたしまだ大食いのままなの! だからこれからも冒険者を続けるわ!」
テオにこれからも一緒に冒険したいと言われたことが、とても嬉しかった。