あなたの傷痕にキスを〜有能なホテル支配人は彼女とベビーを囲い込む〜
 ふと目が覚めた。
 時計を見ると四時。
 まだ早い。

「寝ちゃお……」

 里穂は口の中でむにゃむにゃ呟く。

 今日は休みだ。
 あの時のように、愛おしくてたまらない人の側を離れなくていいのだ。

「幸せ……」

 体中に心地良い気だるさがあって、壮絶に眠い。
 ふあ、とあくびをしてモゾモゾと動く。
 傍にいる大好きな男性にぴたりと肌を寄り添わせ、寝心地のいいポジションを探す。

 里穂がみじろぎすると、たくましい腕が腰に回された。ぐい、と胸の中に囲い込まれる。

「んん……」

 寝ぼけた声に耳をくすぐられる。

「ごめんね、起こしちゃった?」

 ちゅ、と彼の顎にキスをしてみた。
 かり、とお返しに鼻頭に歯を立てられる。

 意識がはっきりしていないかもしれない相手に聞いてみる。

「ねえ、私の電番かどうかって、どう確認したの?」

 
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