"ぶっきらぼうで笑わない女神"の恋愛事情
「お前、いったいどうしたんだ⁉︎」

「俺もわからん」

宝来は突然肩を揺らし、笑い始めた。

「惚れたな?」

「……おそらく」

「でも、お前の印象は」

「ああ、最悪だろうな。頭が痛い」

「あれはどう見たって好きな子を虐めるガキ大将だ」

「もう言ってくれるな」

「お前をそんな風にする女性がいたとは、俺は嬉しいね」

「溜息しか出らんよ」

「洸平の様子見どころではないな」

「悪い、部屋で頭を冷やしてくる」

「ああ、そうしろ。だがな、恭平」

「何だ?」

「諦めるのはまだ早いぞ。挽回すればいいだけだ。しっかり約束は取りつけただろう?ラウンジ、予約しておく。それから、社長との会食は18時だ。それまで部屋で作戦を考えておけ」

「ああ」

恭平はひとつため息をつき、部屋へ戻った。

ソファーに腰掛け、手にしていたストラップを眺める。
これは、オセオン2周年時の限定ストラップだ。自分の名前を刻印することができると洸平が言っていた。

【MAKOTO】か……

宝来は作戦を考えておけと言うが、どう考えたって挽回できる気がしない。もう素直に謝るしかなさそうだ。
恭平は手に持っていたストラップをそっと胸ポケットにしまった。
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