"ぶっきらぼうで笑わない女神"の恋愛事情
18時から行われた食事会を終え、最上階にあるバーラウンジへと向かった。


約束の21時。
宝来に連れられやって来た彼女の顔は、固く険しい。だが、その表情さえも美しい。
先にアルコールを摂取していたせいか、驚くほど冷静な自分がいる。
まずは挨拶だ。

「ようこそ」

恭平は平常心を取り戻していた。彼女の目に映る男が、ガキ大将ではないことを祈る。
カクテルを嗜む顔は笑顔だった。
しかし、帰りたいとはっきり告げられる。これ以上、彼女に不愉快な思いはさせたくはない。

宝来の言っていた挽回まではいかないが、最低男からは脱することができているのではないだろうか。結局会計も自分の分は払うと、ぴったり小銭まで渡された。彼女にとって、それだけの男だったというわけだ。

仕方ない。今日はここで引くことにしよう。だが、諦めない。そう思った時だった。
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