"ぶっきらぼうで笑わない女神"の恋愛事情
恭平に部屋番号を告げ、電話を切った。
ソワソワしながら待っていると、インターホンが鳴った。モニターで恭平の顔を確認し、玄関のオートロックを解除する。
心拍数が跳ね上がり、振り切れそうだ。

程なく部屋のインターホンが鳴った。
そっとドアを開けると、穏やかな笑みを浮かべた恭平が真琴を見つめている。
真琴も微笑み返し「どうぞ」と招き入れた。
鍵を閉め、振り返ると、突然腰を引き寄せられた。

「すっぴんでも美しさは変わらないな」

「そ、そんな見ないでください」

恥ずかしさを隠すように俯くと、顎を持ち上げられ、視線が重なった。
恭平から穏やかな表情は消え、渇望に満ちた眼差しで真琴を見据えている。

「恭平さん?」

大きな手が真琴の後頭部にまわされ、琥珀色の瞳が近づいたかと思うと、そのまま唇を塞がれた。初めての出来事に瞬きを繰り返す。優しいキスが段々深いものになり、思わず目を閉じた。ずっと唇を塞がれ息ができない。
苦しくなり、言葉にならない言葉を発すると、恭平がクスッと笑い唇を離してくれた。

「い、息ができません!キスって、結構苦しいものなんですね」

「初めてか」

コクリと頷くと、恭平は真琴の髪を優しく撫で、目尻を下げた。

「ファーストキスだったか、嬉しいねぇ。息を止めるな。窒息死するぞ」

「止めるなと言われましても……」

今度はギュッと抱きしめられた。

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