"ぶっきらぼうで笑わない女神"の恋愛事情
この人は突然何を言い出すのだろうと真琴は目を丸くした。

「ラブって意味じゃないよ。人として」

そういう意味かと安堵する。安堵するも、ラブではないと断言され、寂しい気持ちがじわりと込み上げる。

「はい」

「それを聞いて安心した。人間を無理に好きになれとは言わない。だけど、いつかは好きになって欲しいと思う」

「洸平さん……」

「あぁ、日差しが強くなってきたね。このままここにいたら焦げてしまいそうだ」

「戻りますか?」

「うん」

今、目の前にいる彼は、11年前に出会った時とはまるで別人のように輝いている。その輝きは、眩しいのではなく、優しく包み込むような温かな光。

私に出会ったから自分を好きになれたと言ってくれた。私も自分のことを好きになれるだろうかと、真琴はベンチから立ち上がる彼を見つめながら思いを巡らせた。
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