君がたとえあいつの秘書でも離さない

 じっとしていたつもりが、彼に気づかれていたのだろう。
 
 身体を触り出す彼の手に翻弄されて、朝から彼を受け入れた。
 
 「遙。愛してるよ」
 
 嬉しくて、私も大好きとつぶやき、彼の身体に手を回した。
 そして、いつもより素肌をぴったりと合わせて、ぎゅっと抱きしめる。

 長い時間揺さぶられて気が遠くなりそうになる。
 少し彼の様子が変だと思いながらも、幸せに浸り深く考えられなかった。
 
 結局起きるのが遅くなった。

 朝ご飯はいらないと言ってあったという。

 どうしても君を抱きたかったからと耳元で囁く。
 赤くなる私を見て笑っている。
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