君がたとえあいつの秘書でも離さない
 
 「ありがとうございます。お気持ちだけでも十分です」

 「父さん、ありがとう。今後も死ぬ気でこの会社を守るから」

 「死んでもらったら困るよ。これから親になるんだろ」

 「あなた。見直しましたよ。やれば出来るんじゃない」

 お母様が目をキラキラさせている。
 お父様は顔を赤くして下を向いた。
 
 わかりやすいご夫婦。
 可笑しいんですけど。

 夕食後、彼のテリトリーへ案内された。

 さすが御曹司。
 一人で三部屋独占してる。
 書斎、居間、寝室、繋がるバスルーム。寝室にはお酒も飲めるようになっていた。

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