アンコール マリアージュ
 ピンポーンとインターホンが鳴り、思わず真菜は時計を見る。

 夜の8時を過ぎていた。

 (こんな時間に誰?)

 そう思った時、玄関のドア越しに声がした。

 「真菜、俺。拓真」
 「拓真くん?」

 真菜は急いでドアを開けた。

 「真菜、大丈夫か?熱出たんだって?」
 「うん。でももう平気。すっかり良くなったよ」
 「そっか。ならいいけど。あ、飯は?夕飯、何か食ったか?」
 「あー、そう言えば食べてない。買い物も行けなくて」
 「そうだよな。俺さ、今から鍋焼きうどん作るから、お前の分も作るよ。食べに来れるか?」
 「え、いいの?」
 「もちろん」

 真菜は、じゃあお言葉に甘えて、と言ってカーディガンを羽織ると、部屋に鍵をかけて拓真と一緒に3階に上がった。
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