これが恋だなんて、知らなかったんだよ。
躊躇った私に、彼はひとつまみして。
「どうぞ」と、手渡し。
「味も塩だから。キャラメルとかよりはカロリー気にすることないよ」
「あ、ありがとう…」
「…ああ、手渡しね」
へ…?
手から渡されたものを同じように受けとれば、どうしてか逆に小さく驚かれた。
「お前ら、けっこう仲良かったの?」
そんな私たちを見つめていたのか、勝吾くんは聞いてくる。
「いや?普通ですけど」
「桜乃が絡む男なんて俺くらいしかいねえと思ってたからびっくりだわ」
「…ほんとへし折りたいよ、その自信」
「へえ、そうなんですか」と表面上の裏でボソッと落とされた低い声を、私は聞き逃さなかった。
「みんなごめーん。お待たせ~」
そして遠くから私たちの場所へ歩いてくるのは、本当にアイドルみたいな子。
歩くたびにハートマークが見える雰囲気やスタイルにルックス。
足も腕も細いのに、目はパッチリ二重。
あんなにもツヤツヤなロングヘアーは、冗談抜きで生まれて初めて見るかもしれない。