敏腕外交官は傷心令嬢への昂る愛をもう止められない~最上愛に包まれ身ごもりました~

「なにそれ! 絶対行きたい!」
「ちーちゃんも、いちたい」

 なんでもお兄ちゃんの真似をする千星も、すかさず挙手する。ふたりのかわいい反応に思わず叶多くんと目を見合わせて笑った。

 家族みんな一緒なら、どこへ行っても楽しいに決まっている。


 食事の後は、叶多くんが中心となって、スペイン旅行の計画を立て始めた。

 スペインの観光地画像を映したタブレットを翼に渡すと、千星と一緒になって兄妹で食い入るように見つめ始める。

 その姿に和んでいると、叶多くんが「美来」と耳元でそっと私を呼び、振り向いた瞬間に唇を奪われた。

「んっ……」
「家族旅行だからって、油断するなよ? どうやってかわいがられたいか、考えておいて」

 子どもたちに聞こえない程度の微かな囁きに鼓膜をくすぐられ、全身がかぁっと熱くなる。

 情熱の国で過ごす一夜はきっとまた極上に甘く、彼の思うままに蕩かされてしまうのだろう。



 FIN


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