敏腕外交官は傷心令嬢への昂る愛をもう止められない~最上愛に包まれ身ごもりました~

「離れていても、お互いの存在が心の中にあれば強くいられる。そんなふたりになろうと、きみは言ってくれているんだよな」
「ええ。その通りよ」

 しっかりと頷いてみせると、叶多くんは頬にあてられた私の手に自分の手を重ね、温もりを確かめるようにギュッと握った。

「美来の気持ちはわかった。しかし、迎えに来る許嫁と直接話してみて、彼を信用できなければやはり帰国させることはできない。かなり強引な男みたいだし、きみを所有物のように思っていそうだからな」
「わかった。まずは清十郎さんを納得させられるかどうかね……」

 不安だけれど、やるしかない。

 きゅっと唇を引き締めて決意を新たにしていると、不意に叶多くんの顔が近づいてきて、キスで唇を塞がれた。終わったと思ってもすぐに次の口づけが触れ、徐々に深くなる。

「んっ、ふぅん……」

 濡れた音を立てて舌を絡ませ合っていると、叶多くんはやや性急に私をベッドに組み敷いた。そして昨夜と同じ、煽情的な眼差しで私を見下ろす。

「美来が欲しい。これからふた月近くきみを抱けないのかと思うと、どうにかなりそうだ」
「うん……私も、叶多くんが欲しい」

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