チャラモテ先輩に、めちゃくちゃ溺愛されてますっ!
「あーもー、みくは何でそんなに無防備なの? あんなチャラチャラした男に、名前なんか教える必要ないよ」
学校のカフェで、ケチャップをどっさりかけたオムライスをもぐもぐと食べながら、茉由ちゃんがあたしをちょっとにらんだ。
「みくは、もう少し可愛い自覚を持った方がいいよ。だって、今朝も痴漢にあったんでしょ?さっきあのチャラ男が言ってたし」
「え? 痴漢? 茉由ちゃん、なにを言ってるの?あたし、痴漢になんかあってないよ」
「いやいや、みくが気づいてないだけでしょ。どうせバッグが当たってるーとか思ってたんでしょ、この前みたいに。まぁあいつは、私が成敗してやったけど」