Rhapsody in Love 〜二人の休日〜
懐かしい自分の部屋に入って、遼太郎はこもった古い空気を入れ替えるべく、カーテンと窓を開ける。
そこから見渡せる自分の部屋からの変わらない景色を眺めて、遼太郎はいささか平静を取り戻した。
今ここで、焦って気持ちを動転させても、なんの意味もない。今できることを、しなければならないことを、着実にこなしていくだけだ。
そう思って、遼太郎は深呼吸をして自分の思考の軌道修正をした。
遼太郎の目下の最大のミッションは、就職活動だった。
しっかり目標を決めて突き進むべきなのだが、実はここでも遼太郎には迷いがあった。
みのりと結婚をするのなら、地元で就職口を探した方がいい。
だけど、いろいろ調べてみても、今まで自分が大学で培ったものを活かせそうな企業を見つけられないでいた。妥協して「ここは?」というところがあっても、大体がベンチャーで新卒採用はしていなかったり……、そもそもが首都圏に比べて企業の数が圧倒的に少なかった。
首都圏で就職してしまったら、たとえ結婚しても別々に暮らさなくてはならなくなる。家族になれる安心感はあっても、愛しい人と先が見えない未来までずっと離れ離れなのは、どんなに切ないことだろう。