お義母さんはベッドの横で、リュウくんの洗濯物をまとめていた。



「お義母さん」



私は意を決して、話を持ちかけた。



「なぁに?」




お義母さんは手を動かしながら、のんびりと返事をした。



「リュウくんの退院の件なんですけど」



「…どうしたの、あらたまって」



洗濯物を入れた紙袋をドサッと床に置いて、お義母さんは私を見た。



私は、深呼吸をひとつして、まっすぐにお義母さんの目を見て言った。



「私、リュウくんと一緒に、住みたいんです」





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