あの雨の日、橋から飛び降りようとしたのを助けてくれたのは"君"でした
西嶋のお陰で思い出せたのかとても満足そうにしていた。
それにしても僕は昨日そんなにボーッとしてたのか?
あまり記憶にないな。
昨日はただ……あの時のことが夢みたいだなと思ってたくらいだから……そのことなのか?
2日前というと父親の会社関係で頭がいっぱいいっぱいだったからきっとそのことだろう。
そんなに僕は顔に出てしまうのか?
気をつけないと。
会社が倒産して借金があるなんてことは2人には言えない。
心配かけてしまうから。
「今日元気なのはきっと早く寝たからだよ」
と誤魔化しておいた。
「え、たったそれだけなの?!」
猪里は納得してはくれなかったけど……。

そしてあっという間に放課後になった。
僕は急いで昇降口へと向かう。
少しだけ騒がしく人が集まっているとこを見つけた。
僕はそこに急いで向かった。
なぜならそこに……あの人がいるから。
「お待たせしました、あやの先輩」
「お、来たね〜」
下駄箱にもたれかかっていてあやの先輩の長い髪は耳にかけられていて、少しうなじが見えた。
綺麗だ……なんて思ってしまった。
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