あの雨の日、橋から飛び降りようとしたのを助けてくれたのは"君"でした
僕は夏祭りでのあやの先輩のはしゃぎっぷりを思い出してクスクスと笑う。
本当にあの人といると毎日が楽しくて飽きないな。
「うわ、結構人いるねー」
「だな」
結果が貼りだされている周りにはたくさんの人が集まっていた。
見るのに苦労しそう…。
でももしかしたらあやの先輩もここにいるかも…?
そう考えたら僕はたくさんの人混みを掻き分けてあやの先輩がいないか確認しつつ成績表を見た。
あやの先輩は…いないみたいだな。
あやの先輩の姿を確認できず僕はガクッと肩を落とす。
すぐ後ろから猪里と西嶋が来ていた。
「優星すごい勢いで進むなよな!まあお陰で見れるけど……」
「誰か探してたの?すっごいキョロキョロしてたけど…」
「いや……別に」
あやの先輩に会いたかったな…。
「やった、俺1位だ!」
「私は23位ね!まあまあね!」
成績表を見て喜んでいる2人。
僕も1年のを見たけど当然のことだが僕の名前はのっていなかった。
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