あの雨の日、橋から飛び降りようとしたのを助けてくれたのは"君"でした
「そうなんだね!おめでとう!!」
パチパチパチと手を叩いて笑ってそう言うあやの先輩。
本当は全部あやの先輩のお陰なのに……。
あやの先輩がこうやって会う度に報酬と言ってお金をくれるから借金の返済もできている。
だから全部あやの先輩のお陰なんだ。
本当に感謝しかない…。
「そういえば!今日お父さんお休みだよね?」
「え?うん、そうだけど……」
あれ?僕言ったっけ?
そう思ったがあやの先輩のことだ。
父さんと仲良くなっているのだろうと思った。
「なら一緒に食事でもしましょう!」
「え?」
「1人で食べるよりも皆で食べた方がとっても美味しくなるもん!だから一緒に食事で決定ね!」
そう言ってあやの先輩はポケットからスマホを取り出してどこかに電話をかけだした。
まさか…。
「あ、もしもし?綾野です〜!義信パパ?」
まさかとは思ったが僕の父さんだったなんて。
予想は当たってしまった。
しかも義信パパなんて呼ばれてるとは…。
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