悪役令嬢は友人の恋の行方が気になる
この国の3つある公爵家には妙齢の令嬢がいない。結婚しているかまだ小さな子供だ。
となると5つある侯爵家から王太子妃が選ばれる可能性が非常に高い。その中でも条件が一番整っているのはステファニーだ。だが、ステファニーは王太子妃には絶対になりたくなかった。

王太子と生まれた年が近かった事もあり、両親も3つ上の兄も王太子妃に選ばれることを期待しているが、ステファニーにはやりたい事があった。

舞踏会はしょうがない。貴族たるもの招待を断るなどできない。
あとは王太子に選ばれないようにするしかない。

ステファニーは赤茶の瞳で鏡を見つめて気合を入れた。
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